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糖尿病関連遺伝子~代表的な疾患(がん、糖尿病など)関連遺伝子

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糖尿病関連遺伝子

MODY(maturityonsetdiabetesoftheyoug)遺伝子

近年ゲノム解析の進歩に伴い、糖尿病発症に関与する遺伝子群が解明されてきた。
その中でも最も成功を収めたのが、単一遺伝子異常に基づき発症するMODYと呼ばれる臨床病型である。

若年(通常25歳未満)で糖尿病と診断され、家族内遺伝的背景が濃厚な場合に、MODYが疑われる。
MODYは常染色体優性遺伝、すなわち単一遺伝子の異常により発症し、膵臓のβ細胞の機能不全によりインスリン分泌が障害される。

MODY2であるグルコキナーゼを皮切りに、MODY1-6という原因遺伝子が同定されている。
これらは、5個が転写因子をコードしていることが報告されている。

一方、日本人糖尿病の大多数を占める2型糖尿病は、典型的な多因子疾患である。
2型糖尿病の発症には、環境因子に加えて、アディポネクチン、PPARなどが疾患関連遺伝子として知られている

アディポネクチン

PPARγは脂肪細胞に高発現する転写因子型核内受容体であり、日本人での大規模相関解析により、2型糖尿病との関連が深く示唆されている。
糖尿病治療薬であるチアゾリジン誘導体はPPARγのアゴニストとして脂肪細胞に発現する多彩な遺伝子の転写を調節することで代謝改善効果を発揮する。

ゲノム研究の進歩によって病気を起こす原因やメカニズムが、遺伝子レベルで解明されてきた
これらの疾患関連遺伝子情報を最大限に活用して、病気の原因を科学的につきとめ、これに対応する物質を論理的にデザインすることが、ゲノム創薬やゲノム医療の基本的な戦略である。

EGFRを標的とした薬物療法

増殖因子受容体は、1980年以降、さまざまな腫瘍細胞でがん遺伝子として同定され、がんの発生や進行にきわめて重要な役割を果たしていることが明らかにされている。
中でもEGFR(EpidermalGrowthFactorReceptor)は肺がんを含む多くのがんで高率に発現し、がんの進展に大きく関係するといわれている。

EGFRをターゲットとした薬物は、その作用点の違いから「低分子化合物」と「モノクローナル抗体」の2つに大別される。

ゲフィチニブ(イレッサ)

ゲフィチニブはEGFRを標的とした代表的な低分子化合物であり、EGFRの細胞内領域に結合することで、EGFRがシグナル化を伝達するのを阻害し、結果的に細胞増殖や転移などを抑制する。

EGFRの細胞内領域にはチロシンリン酸化酵素活性を有する部位があり、お互いに二量体を形成している相手の受容体をリン酸化する。
リン酸化された受容体は、酵素活性が高まり、相手の受容体をリン酸化する。

ゲフィチニブは、このリン酸化酵素のATP結合部位にATPと競合的に結合することで、受容体の酵素活性を阻害する。
結果的に受容体の自己リン酸化は阻害され、細胞増殖シグナルを阻害し、腫瘍の増殖や転移などもストップする

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