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温度管理について。治験薬管理3~CRAという仕事

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温度管理について

治験は、製造販売承認申請に必要な臨床試験の試験成績に関する資料の収集を目的としている。

臨床試験の成績と聞いて「効果があったorなかった」「○○の数値が下がったor変化しなかった」などを連想された方が多いだろう。
自分たちの予想に反した結果が出た場合、なぜだろうか?とデータを見直す。
その際、「有効成分の劣化はなかっただろうか?」などと考えては後の祭りだ。

ここではそうならないように、治験に必要な「治験薬」と「検体」の品質管理について紹介する。

治験薬

治験薬は、GMP施設で製造後、医療機関に配送され、投薬まで保管庫で保存されたのち、ボランティアに投薬される。
ここで品質に最も影響する因子が「温度管理」である。

治験薬概要書に治験薬の安定性について記載があるが、治験薬は安定性が得られている条件下で品質を保っている。
そのため、投薬されるまでの包装条件(遮光、気密等)と温度条件(冷凍、冷蔵、室温)を守らなければ正確な治験結果を得ることはできない

製造期間から医療機関へ、医療機関の保管場所から投薬までといった間の治験薬の取扱いについてみてみよう。

輸送中の温度については、治験薬に同梱される温度計の記録で確認することができる。
このとき、輸送が終わってから温度を確認するだけではいけない。

終わってから、「温度が条件を逸脱していた」では品質が担保できていないことになる。
あくまで温度記録を確認するということは、後ろ向きの作業で、その間の品質を担保するだけだ。

前向きの作業として輸送前に逸脱しないような策を講じる必要がある
医療機関では、治験薬を適切に管理するため、SOPを作成し、保存温度については校正された温度計を使用して結果を記録している。

治験薬の管理は、ボランティアに投薬されるまで行わなければならないが、医療機関のSOPを見ると、保管に関するSOPは充実しているものの、保管庫から出した後の取扱いについてのSOPが不十分なケースもある。
投薬されるまでの品質担保をどのように行うかを医療機関の担当者と事前に打ち合わせておく必要がある。

検体

臨床検体は、生体試料採取後、血清分離などの前処理、医療機関の保管庫で一時保存したのち、検査(測定)期間に送付される。

臨床検体の管理は、生体試料採取から検査機関が受領するまで行わなければならない。
そこで、モニターは事前に生体試料中での測定対象物質の安定性情報を入手して、適切な温度で管理されていたかを確認する必要が出てくる。

前処理については、分離の際の温度条件、一時保存中の温度については、保管庫の温度計の記録、検査機関への輸送については、温度計を同梱することで確認することができる。

治験の検体は大変貴重なものである。
何かの失敗でもう一度得られるものではない。
そのため、品質を維持するために、確認作業よりも前もって条件を逸脱しない手だてを講じることが重要である

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