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臨床試験研究費以外の主な経費関係。治験の費用1~CRAという仕事

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治験の費用

治験に莫大な費用なことは、国内製薬会社を対象としたアンケート調査結果においてもその実態が推測される。
例えば日本製薬工業協会からの報告では、1新薬の開発費用は1,262億円(累積成功率1:30,591)に上り、海外開発では更に上回る費用が発生している。

その対象は、医薬品医療機器等法およびGCPにかかわる法的な枠組みの中で要する経費、あるいは、治験を円滑に進めるための諸制度、例えば保険制度上の経費、医療機関の人件費や設備に係る経費、場合によっては、被験者募集に係る経費や被験者の健康被害が生じた場合の補償に係る経費と数え挙げれば多種多様な経費がある。
しかしながら、経費は無尽蔵に捻出できるわけではなく、一定のルールに則り、治験実施の契約内容に従って捻出されるものである。

また、治験の経費は、常に社会的な公正さの中で捻出するものであり、その行為が社会的な責任を逸脱した場合、治験そのものが成立し得ないことも当然のことである
開発費の中で、モニターが特に係る可能性がある治験の費用にかかる項目についていくつか例示する。

モニターが係る治験の費用

治験開始時

  • ポイント算出表を用いて臨床試験研究費、治験薬管理経費の歳出を行う
  • ポイント歳出表を用いて、施設と協議を行う

治験中

  • 適切な時期に費用の請求があるか確認する
  • 請求書の内容が正しいか確認する

治験終了時

  • 支払いが完了していること確認する

なお、医薬品開発業界にある「医薬品の臨床試験に係わる研究費等の取扱い関する綱領」などについては、改めて確認しておくべきである。

例えば、GCP第13条に規定されている治験依頼者と治験実施医療機関が取り交わす治験の契約に基づく項目であるが、モニターとしては少なくともその細目にある内容について理解することになる。

臨床試験研究費以外の主な経費関係

1.被験者負担軽減費

  • 治験に参加することによって、交通費など、被験者の経済的負担を減らすために、被験者に対して支払われる費用を指す。

負担軽減費については、1998年に提言された「治験を円滑に推進するための検討会」の最終報告書で「治験参加に伴う物心両面の種々の負担を勘案した、社会的常識の範囲内における費用の支払いによる被験者の負担の軽減」とされている。

  • 被験者の不利益を救済するための制度であり、被験者を謝礼や経済的メリットを目的として治験への参加を誘引する支払いではないことを認識しなければならない。

誤って使用された「協力費」という名称では、治験に「協力」してくれた「謝礼」「報酬」という誘因につながる印象もあり、現在では「負担軽減費」の名称が定着した。

社会通念上から適切な負担軽減費を考慮する必要があり、さらに、被験者の負担については治験の内容により侵襲・苦痛、検査の内容などが異なる場合があり、治験依頼者との協議が必要な対象である。

そのような背景もあり、GCP(第10条、第32条)で被験者への支払いについての資料は、IRBの審査対象となっている。

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