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医薬品開発の流れ2~CRAという仕事

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モニターの仕事は新薬開発の「仕上げ」

研究はモニターの仕事ではないが、概要を知っておくことは重要である。

製剤の安定性が分かって、ヒトに投与できることがわかった後にも、ヒトに投与するためにはさまざまな要件があり、それらの要件をクリアしながら医薬品として販売できるようにサポートする人材が必要となる。

この人材の一部がモニターである。

基礎的な試験がどんなにうまく行われても、臨床試験の結果で効果が示せなければ、医薬品の開発としては失敗である。
それまでの歳月と費用は報われないことになりかねない。

つまり、臨床試験を成功させることは非常に重要である。
つまり、モニターの仕事は、新薬開発の「仕上げ」の一部を担う重要な仕事である

ヒトで効果があることを証明するのがモニターの仕事

前述の通り、モニターの仕事は新薬開発の仕上げ部分である。
どんなに素晴らしい新薬と期待されていても、ヒトに対して効果がなければならない。

つまり、ヒトで効果があることを科学的に証明することが、モニターの仕事である。

例えば食塩(NaCl)1.8gを健康なヒトが飲んでも薬としての効果を示すことは難しいが、低Na血症(血清Na濃度が135mmEq/L以下)の患者であれば、食塩を飲むことで血清中のNa濃度が上がり、薬としての有効性が証明できる可能性がある。

つまりヒトで効果があることを科学的に証明すること、すなわち、薬として「使える」のか「使えない」のかを判断するには、モニターにも知識、経験そしてアイデアが求められることになる

患者の調査は非常に重要

前述の例であれば、モニターは、低Na血症の患者が主にどの診療科にかかるかを知らなければならない。

低Na血症の患者はさまざまな診療科にいるので、どこの科でも良いかもしれないが、例えば脳神経外科では他の診療科に比べて低Na血症の患者が多いことがある。

特に、小児の脳神経外科では低Na血症患者が多いことが知られている。
そういった調査は非常に重要である。

具体例を挙げる。

例えば、食塩の1年間の売り上げが365億円としよう。

臨床試験で100人の低Na血症に食塩を飲ませるには、1ヶ月に5人の低Na血症患者が来る一般診療科と、10人の患者が来る脳神経外科では、食塩を飲ませる期間は、一般診療科で20ヶ月かかるところを脳神経外科では10ヶ月で済ませられる。

つまり、脳神経外科で試験を行えば、10ヶ月早く上市することができる。
この10ヶ月の違いは、売上で言えば365億円÷12×10=304億円の違いとなる。

つまり1日でも早く上市できるようにすることも、モニターにとって重要な役割なのである

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