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適切な情報共有が1つの課題。モニタリング報告書の作成2~CRAという仕事

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例えば、「次回のモニタリング時に報告する」と記録しておきながらその事実がないとする場合も、質の低いモニタリングの結果と記録となる。

モニタリング報告書作成における工夫

  • 1回の訪問ごとに記録を作成する(物事は絶えず推移し、人の記憶は完璧ではない)
  • モニタリング時の保留事項など、品質管理担当者またはリーダーにタイムリーな判断を仰ぐ

モニタリング報告書は、モニタリングの都度、速やかに提出されるものであるが、その提出時期は依頼者の方針に委ねられ、SOPに従って作成、提出される対象である。
例えば、3営業日以内、5営業日以内、7営業日以内などの期限を定めている。

余談であるが、モニタリング対象の実施施設は遠方のこともあり、当然ながら出張経費が伴う。
モニタリング報告書は、モニタリングの重要な証拠であることから、依頼者によっては出張精算の添付を求める事例も一部伝えられている。

モニタリング報告書には、電話連絡なども該当する「治験に関連した連絡」がある。
また、近年では「Eメール」で重要な情報を取り交わした内容も多いと考えられる。

モニタリング報告書の電磁的活用

日本製薬工業協会の「モニタリングの効率化に関する提言、試験手続きの電子化、リモートSDV、リスクベーストモニタリング(2013年4月日本製薬工業協会)を待つまでもなく、全ての産業、業務に電磁的活用が導入されている時代でもある。

したがって、モニタリング報告書の作成、報告においても、一般的に電磁的対応が行われている。

電磁的システムを活用することで、基本的記載事項のフォーマットに従い、例えば、モニタリングを「実施した日時」、「対象となった実施医療機関名」、「モニターの氏名」、「面談した治験責任医師等の氏名(面談者名)」などは、比較的容易に記録できる。

その一方で、作業効率を考えたコピー&ペーストによる誤記載も報告されている

また、電磁的システムには、チェックボックスなどで記録する以外にフリーハンドで説明などを記述する「特記事項」の欄を設けているのが一般的である。
そこに記載された内容をさらに説明するなどは論外であり、モニターには、文書作成能力も問われている。

電磁的システムの採用・不採用にかかわらず、モニタリング報告書を提出する際、固定した内容を目視で提出直前にも確認することが重要である
その際に留意すべき認識として、下記を忘れないことである。

  • モニタリング報告書は、備忘録、日記やメモではない
  • 治験実施計画書ごとに実施訪問先や連絡の頻度などを正確に記載すること
  • 実施医療機関ごとに速やかに作成されるものであること
  • 必ず一度は読み返し、第三者が読んで意味がわかるか否かを確認してから提出すること

 

モニタリング報告書の質

モニタリング報告書は、モニタリングを行ったモニター自身が作成し、依頼者に提出するものであるが、モニターのセンスで内容の質が異なるといえる。

SOPに従って進められるモニタリング報告書の確認手順は、以下のようにGCPで規定されている。
「モニタリング報告書に関して治験依頼者とともに行った点検とフォローアップについては、治験依頼者の指名する代理人が文書化しておかなければならない」

また、モニタリング部門と関連部門との業務が分業化してきていることや、モニタリング業務をCROに外部委託することも増えてきていることから、部門間および会社間での適切な情報共有が1つの課題となっている。

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