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逸脱は大きく3つの種類に分けることができる。逸脱の処置1~CRAという仕事

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逸脱・不遵守

「逸脱」とは、GCPや治験実施計画書(プロトコール)、その他の規制要件などを守らなかったことであり、「不遵守」ともいう。

治験実施計画書に違反するとは、治験実施計画書に規定(記載)されていることを遵守しないということであり、「治験実施計画書違反」「プロトコール違反」「治験実施計画書不遵守」「プロトコール不遵守」と呼ぶ場合がある。

一方、治験実施計画書に規定(記載)されていることと異なったり、決められた範囲を超えた場合、「治験実施計画書逸脱」「プロトコール逸脱」と呼ぶ。
このように、厳密には「不遵守」と「逸脱」では微妙に意味が異なるが、実務上では区別せずに用いられることが多い。

GCPや治験実施計画書などは、被験者の人権や安全性の確保、また試験の質や成績の信頼性を確保するためのものである。
つまり、これらを遵守せずに治験が行われた場合、倫理的な問題やデータの信頼性が損なわれるといった問題が生じる。
そのためにモニターは、逸脱が起こらないように努めることが重要であり、起こってしまった場合には再発防止のための措置を講じなければならない

これにより、被験者の安全や試験データの正確性を確保することが、モニターの責務でもある。
したがって逸脱が起こらないよう、あらかじめスタートアップミーティングなどで、治験責任医師、治験分担医師、CRCなどに注意すべき点(特に検査項目、検査スケジュールなど)を十分に説明し、理解を求める必要がある。

逸脱の種類

逸脱は大きく3つの種類に分けることができる。

通常の逸脱
ミスなどに伴う、治験実施計画書などからの逸脱(例:検査漏れ、併用禁止薬の投与)

緊急の危険回避のための逸脱
被験者の緊急の危険を回避するため、その他医療上やむを得ない理由による治験実施計画書からの故意的な逸脱(例:被験者の容態悪化に伴う検査の中止)

重大な逸脱
被験者の人権、安全性、あるいは治験進捗に重大な影響を与える逸脱(例:同意文書の未入手、記録の捏造)

逸脱の報告

モニターは、モニタリングにより逸脱を発見した場合には、直ちにその旨を、その施設の治験責任医師に報告しなければならない(GCP第22条)。

逸脱または不遵守の情報を入手した場合(モニタリングによる発見、治験責任医師、治験分担医師またはCRC等の報告に関わらない)には、再発防止の措置を講じるとともに、モニタリング報告書に以下の内容を記載する。

  1. 逸脱の内容(逸脱の経緯・原因を含む)
  2. 治験責任医師に告げた事項
  3. 講じられるべき措置
  4. 措置に関するモニターの所見

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