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作動薬、作用薬~アゴニスト活性、アンタゴニスト活性との関係1

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薬物の薬理作用

多くの薬物-受容体は、平衡(可逆的)にある2つの構造の状態をモデル化して論じている。
これらの2つの状態は、活性状態と非活性状態といわれ、多くの薬物がこれら受容体のリガンドとして機能し、受容体がどちらかの状態として選択的に存在する確率に依存している。

薬物の薬理作用は、多くの場合に受容体と結合した時の作用に基づいている。
受容体に結合して活性構造にする薬物はアゴニスト(作動薬、作用薬)あるいはアクチベータ(活性化薬)と呼ばれ、非活動構造にする薬物は、アンタゴニスト(拮抗薬)、ブロッカー(遮断薬)あるいはインヒビター(阻害薬)と呼ばれる。

薬物によっては、これらの単純なアゴニスト、アンタゴニストの定義にきちんとあてはまらない場合もある。
すなわち部分アゴニストや逆アゴニストがある。
アゴニストの中で生体内物質と同様に、完全な活性を発現するものをフルアゴニスト、部分的な活性しか示さないものを部分アゴニストと呼んでいる。

ある受容体に対するアゴニストとアンタゴニスト活性を示す化合物の構造関係に注目すると、薬物と受容体との結合の重要性を理解できる。

例えば、アドレナリン受容体においてアゴニスト活性を示すフェニレフリンの構造は骨格や官能基もアドレナリンと類似しており、ムスカリン受容体におけるアゴニストであるピロカルピンについても同様のことが言える。
興味深いことであるが、これらのアンタゴニストについては構造上の類似性は認められない。

一方、ヒスタミン受容体やオピオイド受容体におけるアゴニストである4-メチルヒスタミンやモルヒネは、受容体と強く結合する化合物との構造上の類似性が認められるほか、それらのアンタゴニストにおいても構造がよく類似している。
形や大きさが似ていても結合する官能基の数や種類がそれらの活性変化を引き起こしていることが容易に推察できる。

アゴニスト(作動薬、作用薬)

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アゴニストとは受容体と結合し、受容体を活性状態で安定化させる分子である。
受容体がアゴニストと結合すると、受容体は非活性構造よりも活性構造になりやすくなる。
受容体によって、アゴニストが薬物の場合や内因性リガンドの場合がある。
アゴニストの結合と受容体の活性化の関係をあらわす有用なモデルは次の式のように示されている。

D+R ⇔ DR*

ここでDおよびRはそれぞれ非結合(遊離型)の薬物と受容体の濃度である。
DR*はアゴニスト-活性受容体複合体の濃度である。

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